介護・福祉のこれから

平成22年6月、政府は「新成長戦略」を閣議決定し、その中で医療・介護分野を日本の成長牽引産業として明確に位置づけました。とりわけ、介護分野は団塊世代の高齢化の問題に直面していますので、雇用創出の側面もさることながら、具体的にどのように受け皿づくりをすめるのかが大きな議論の的となっているようです。

一方、障害者福祉の分野においても、近年は単なる保護ではなく、自己決定を基本におき、自立支援に向けたさまざまな取り組みが求められているところです。今後は、新体系サービス移行にむけて専門スタッフを養成し、企業への就職支援や工賃アップなどの取り組みを積極的に進めるほか、たとえ重い障害があっても、地域で安心して暮らすことのできるような生活支援が求められることでしょう。

このように、介護や福祉の分野は時代の急激な変化に直面していますので、社会福祉の分野で働く人材の確保が急務となっているだけでなく、その質においても、従来から求められてきている人間的な優しさや経験に加え、絶えず変化する専門的な知識や技術を身につけ、質の高い介護や福祉を提供することが重要になってくるでしょう。